不確定申告

tanaka0903

2010-01-01から1年間の記事一覧

ルバイヤート

小川亮作はイランに三年も居たらしく、ペルシャ語原典からの翻訳、詩形も元のルバイーイに忠実で、解説に出てくるオマルの伝記も網羅されていて、 他の訳者の解説もしていて、 まあ、決定版と言えるだろう。 陳舜臣もまた本来はペルシャ語学者で、韻文という…

歌詞

今様というのは、艶歌や軍歌や歌謡曲とほとんど同じなのだ。 都々逸や短歌も長くつなげるとやはり同じになってしまう。 ためしに知ったような歌のメロディで歌うと簡単に歌えてしまう。 都々逸や和歌をもとの長さで歌えばそれからはややまぬかれるが、今様は…

ルバイーイ

ルバイーイは AABA の末尾の韻を踏むらしい。絶句に近いと言える。たとえば、 Edward Fitzgerald によれば、 Dreaming when Dawn's Left Hand was in the Sky I heard a Voice within the Tavern cry, "Awake, my Little ones, and fill the Cup Before Life…

オマル・ハイヤーム

何冊か借りてきたのだが、どれもこれも収録されている詩がずいぶん違う。 これはつまり千夜一夜物語のようなもので、いわゆるよみ人しらずがかなり混ざっているのではないか。 そもそもオマル・ハイヤームは生前、詩人としてはまったく無名だったというが、…

四行詩

オマル・ハイヤームのルバイヤート。 岩波書店の。 著作権切れなのな。 Rubaiyat of Omar Khayyam rendered into English Verse by Edward Fitzgerald Wikipedia には 神よ、そなたは我が酒杯を砕き、 愉しみの扉を閉ざして、 紅の酒を地にこぼした、 酔って…

新しい文字。

酔っぱらって、子供の国語の宿題を手伝いながら、新しい字を考えるという情操教育。 1は「nno」かな。 2は「nnnnn」。 3と4は「トトロ」 5は6は不明。

自戒

飲んだら書くな。

柳橋

柳橋新誌を読んでもよくわからんことが多い。 木村荘八柳橋考 など参考にする。 神田川がお茶の水を開削して隅田川に流れ込むようになったのは第二代将軍秀忠のときだというから、ずいぶん古い。 神田川の万世橋から隅田川の合流地点までかつては「柳原堤」…

日本橋河岸

柳橋新誌。 およそ酒楼各家、あしたに起き、若い者をして日本橋に赴いて魚を買わしむ。 帰って客を迎ふ。 客知らずして早くに至れば、すなわち辞して曰く、 「河岸がまだ帰りません」と。 故に客の来たる、四つ(午前十時)に始まる。 士あり商あり、豪農あ…

遊郭と岡場所

メモ。 遊郭というのは、幕府公許の遊女屋を一箇所に集めたもので、江戸には吉原だけ。 一箇所に集めたのは統制するため。 これに対して、岡場所はそれ以外の私娼窟のこと。 品川・内藤新宿・板橋・千住の宿場町以外、天保の改革で取りつぶしになった。 天保…

斗、俵、石

なんかややこしいので、まとめてみる。 まず、石高だが、太閤検地では、1石で5斗が良い田んぼ、1石で3斗が普通の田んぼ、1石で1斗しかとれないのが悪い田んぼ、と決めたそうだ。 まあだいたい1石当たり2斗ないし4斗換算か。 本来は1石=10斗なのだろうが。 10…

手鎖

山東京伝、為永春水なども読んだ方がよかろうか。 戯作者は良く発禁処分になったり手鎖の刑にあったりしたのだな。これまた面白いな。

寺門静軒、成島柳北

前田愛著『成島柳北』を読み始める。かなり固い文体だが、面白そうだ。 寺門静軒著『江戸繁昌記』。めちゃくちゃ面白い。たとえば、「金竜山浅草寺」。 都下、香火の地、浅草寺をもって第一となす。肩摩甑撃、人の賽詣、未だかつて一刻の間に絶えず。雷神門…

普通の中編歴史小説

短編恋愛小説を書いていたのだが、時代背景を詳しく書きすぎて、いつのまにか普通の中編歴史小説になってしまった。わろす。 ていうか歴史の勉強するにつれて筋がどんどん変わるのはどうにかしたい。

詠草

雪や降る 霰やふると 手をのべて 雨のしづくに 触るる頃かな 金はなし 金無きをりに 酒飲めば ありと思ひし 頃のしのばる 飲めや酒 つまめや肴 一杯の 酔ひぞたのしき 金はなけれど 雨音の しづけきよはに 酒飲みて 何をか我の 歎きてあらむ 下の句は伊東静…

OAチェア

一プログラマとして言わせてもらうと、 OAチェアは最強。 安いものには確かに粗悪品もあるが、1万円も出すとだいたい普通のOAチェアが買える。 肘掛けは要らぬ。 むしろ、肘掛けがあるとあぐらがかけないから却下。 何度も言いますが3万円以下の椅子の鉄板は…

久保田試飲会

先ほど、地元の店で開かれた久保田の試飲会に行ったばかりだ。 千寿、紅寿、碧寿、万寿、そして原酒の五種類。3500円で乾き物とおでん付き。 どこの店とは言えぬが実に良心的な値段設定だと思う。ママには感謝する。 最初に飲んだのは紅寿。 甘くて癖のある…

極道めし6巻

4、5、6巻をまとめて衝動買いしようとしたのだが、6巻しか無かったのでそれだけ買う。 例によって例のごとし。

Cコート

安彦良和の『麗島夢譚2』が出ていたので買う。10月10日発売だったらしい。 なんかやたらと登場人物が出てくる。例によって例のごとし。 『神武』とか『ナムジ』などに雰囲気は似ている。どちらかというとあまり好きなタイプではない。 『Cコート』というのも…

地味な中高年齢者向け中編恋愛歴史小説

最初BLの短編歴史小説を書こうとしたのだが、それからだんだん中編の仏徒列伝のようになってきて、 しかしその中の一人が勝手にどんどん動き出したので、 途中から予定を変更して短編の(普通の男女の)恋愛歴史小説を書き始めたのだが、 これが次第にぶよぶ…

歴史小説

歴史小説は書きやすい。ネタがいっぱい転がっているから。 その代わり登場人物が200とか300とかどんどん増える。 まあ、オーケストラの作曲または指揮みたいなもんだな。 キャラは勝手に動き出す。 今まで日本の歴史小説しか書いてないが、海外だと康有為あ…

誤読

思うに、宣長自身は誤読されないように、きちんと論理立てて記述しているのだが、宣長ほど誤読され拡大解釈されている人はいない。 同様なことは小林秀雄にも言えないか。 つまり、誤読や拡大解釈によって、真に個人の作品は国民全体のものになるということ…

来宮秀雄

今日のイブニングの『おせん』にいかにも小林秀雄風な「来宮秀雄」という人物が出てきて、 「へぇへぇたしか高等部の国語の教科書で読まされたでやんす。なんか難しいっていうか、全然遊びも無駄もない文章で、まるで一切つなぎを使わねぇそば職人のような」…

深夜食堂6巻

こないだやっと深夜食堂の六巻が出ていたので買ったのだが、極道めしは六巻まですでに出ているようだ。買うべきかな。たまには衝動買いしてみるか。

新勅撰集

新勅撰集を何となく読んでいて山部赤人の歌 山もとにゆきはふりつつしかすがにこのかはやなぎもえにけるかも がふと気になった。 極めてマイナーな歌らしく、ネットで検索してもまるで出てこないな。 しかし、なかなか良い歌だ。 ひねればもっとよくなりそう…

文学部唯野教授2

引き続き、第2講「新批評」。 マックスウェーバーが「典型的かつ大量に行われる社会的闘争はながい間には結果的に、重要な個人的性質を持つものを淘汰するに至る」 と言っているらしいのだが、これは ピーターの法則 のことではないのか。 よくわからんがと…

文学部唯野教授

なんとなく手持ちの本を読み始める。 『文学部唯野教授』第一講「印象批評」。 ここで、筒井康隆は、「印象批評」とは、「神様並みの常識持」つ人にしか出来ないことで、 日本人ならば小林秀雄や本居宣長くらいだ、などと言っていて、妙に感心してしまったの…

南北朝系図

wikipedia のTemplate:皇室南北朝などいじっていたのだが、 だいたいどの天皇にも親王がたくさんいて、それはわざわざ系図には書かれてない。 もしすべての親王や内親王や法親王を系図に書き込むとおそろしく複雑なものになってしまう。 親王の子や孫まで書…

新選組始末記

新選組始末記をwikipediaに寄稿。 初版を起こしたのは三件目くらいだろうか。 角川文庫版の新選組始末記は、三回に分けて書かれたものなんだねえ。 だから異様に長いし、全体としてはなんとなくばらばらだし、 新選組異聞なんかと重複が多いのは、そういうわ…

三つ葉葵の御紋服

父子鷹の中で小吉が徳川家の御紋服を拝領していて、 いざと言うときにこれを着て、 「百姓、頭が高いッ」「土百姓奴、三つ葉葵の御紋服が目に入らぬか」 とすごむ場面がある。 テレビドラマの水戸黄門にそっくりだ。 父子鷹は1956年だが、水戸黄門は映画が59…