不確定申告

tanaka0903

2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

結城氏と小山氏の関係を調べていて気づいたのだが、 結城直朝の幼名は「犬鶴丸」。 小山義政の息子に「若犬丸」(元服前に死んだか)。 小山朝郷の幼名は「常犬丸」。 小山持政の幼名は「藤犬丸」。 小山氏郷(の子?)「虎犬丸」。 氏郷が若死にしたので山…

龍ノ口

いま発作的に、「江の島合戦」というのを書いているのだがその取材を兼ねて江の島、鎌倉に遊びにいく。 江ノ電の江ノ島駅からすぐに龍ノ口というところがあり、その隣が腰越、その隣が小動岬、 その隣が七里ヶ浜、その隣が稲村ケ崎、その隣が由比ヶ浜、由比…

南総里見八犬伝

南総里見八犬伝が、足利持氏・成氏父子によって引き起こされた、 永享の乱から享徳の乱に至る、関東の騒乱を元にした伝奇小説であることを知り、 今さらながら衝撃を受けている。 古河公方のことを滸河公方(訓みは同じ)などと記している。 南総里見八犬伝…

江の島合戦

成氏が鎌倉公方に復帰するときには当然父持氏についた恩顧の家臣らを鎌倉に連れてきたわけだが、 幕府再建の名のもとに、事実上の鎌倉の領主である上杉家宰の長尾や太田は、 その所領の一部を成氏の名のもとに没収されようとした、というのはあり得る話であ…

ややこしい。

とりあえずまとめておく。 足利満兼 によれば、満兼は義満を討って自分が将軍になろうとした、という。 西国六国の守護大内義弘が乱を起こすと挙兵して上洛をうかがうが、 乱がおさまったので鎌倉に帰っている。 義満はこれに怒り陸奥国伊達政宗に反乱を起こ…

足利将軍家

こうして系図にしてみると、 足利将軍家というのは兄弟で横にどんどん分岐していて、 しかも徳川氏のように御三家とか御三卿などの区別もなく、 尊氏の子孫のだれが偉いのかという序列もないように見える。 これではお家騒動が頻発してもおかしくない。 その…

ゴッドファーザー追記

今では映画が一つあたるとシリーズ化するのが当たり前のようになっているが、 ゴッドファーザーの頃はそうでもなかったらしく、 続編を作ることにいろんな抵抗があったようだ。 二作目は一作目の前の話と後の話でサンドイッチする形で作られており、 一作目…

映画と原作

もともとの出典はわからぬが、ウィキペディア「宮崎駿」には、 この時期、『となりのトトロ』『もののけ姫』『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』などの原型となるオリジナル企画を構想しているが実現には至らなかった。宮崎の才能に惚れ込んだ鈴木敏夫…

Frank Pentangeli

Frank Pentangeli。 映画の中では明示されていないプロットが明かされている。 フランクの兄ヴィンチェンツォはシチリアから来た。 ヴィンチェンツォもまたシチリアのマフィアである。 ヴィンチェンツォはフランクに、 ファミリーに不利益な証言をすることで…

ゴッドファーザー2

面白いんだが、よくまあこんな複雑な話を作ったものだと思う。しかも長い。 少し無理があるなと思うのは、マイケルがネヴァダからマイアミへロスに会いに行き、 その後ニューヨークでフランクに面会したときに、 マイケルを襲撃した黒幕がロスであることに気…

判断力批判

カントの「判断力批判」によれば、言語芸術は雄弁術と詩(文芸)に分かれ、 雄弁術とは悟性の仕事を構想力の自由な戯れであるかのように進める芸術、 詩とは構想力の自由な戯れを悟性の仕事であるかのように進める芸術、なのだそうだ。 わかるようなわからん…

埃吹く街

近藤芳美。 先入観を捨て、まじめに読んでみると良いものもある。 夕ぐれは 埃の如く 立つ霧に 駅より駅に 歩む労務者 つらなりて あかり灯れる 陸橋を 歩める中に 義足踏む音 列つくる 地下食堂の かたはらに 扉ひらきて 映画がうつる 冷えびえと 設計室の …

尚未

孫文の遺言だが、中文版ウィキペディアには、 現在革命尚未成功。凡我同志,务须依照余所著《建国方略》、《建国大纲》、《三民主义》及《第一次全国代表大会宣言》,继续努力,以求贯徹革命尚未成功、同志仍須努力 とあって日本語版には なお現在、革命は、…

フリーランスと業界

フリーランスとか自由業というのも完全に一人で仕事をしているわけではない。 フリーランスの多くは、専門学校を出て、いったんどこかに就職して、 固定給から年俸制になり、 よその会社の仕事もかけもちするために退社して独立するわけだ。 つまり会社に属…

だめんず・うぉ~か~

auブックパスを解約しようかどうか悩む。 結局私は「日本外史」とか「新編国歌大観」とか「群書類従」とか「本居宣長全集」しか読まない人なのだ。 それに読み飽きたら「源氏物語」とか江戸時代の戯作とか読み始めるだろう。 その後は明治初期の尾崎紅葉とか…

助動詞「り」の謎

助動詞「り」は「あり」と同根であって「てあり」「たり」ともほぼ同義。 四段・サ変・カ変・上一段にしか接続しない。 「給へり」「せり」「来れり」「なれり」「着れり」など。 下二段だと「たり」しかつかない。 「経たり」「得たり」など。 ラ変は同語反…

椰子油

昔銀座明治屋のナイル・ギーという油をわざわざ買って食べていた。 丸元淑夫という人の著書に影響を受けたからだが。 今調べてみるとナイルというのは G. M. ナイル という人の名にちなむらしいが、 銀座のインド料理屋ナイルレストランやら、 ナイル商会と…

家康転封2

日本外史によれば、 家康は秀吉によって関八州に封じられたが、 実質は六州(武蔵・相模・伊豆・上総・下総・上野)に過ぎず、 下野には宇都宮氏、安房には里見氏(八犬伝の)があった。 そのほか、結城・佐野・皆川、北条氏の残党などが関東を割拠していた…

漫吟集

契沖の「漫吟集」なんだが、 これ読むのはかなり骨が折れる。 たまに秀歌が混じるが他は凡作としかいいようがない。 数が多くてきちんと分類されているから、読んでいるとだれる。 全体的に退屈と言われても仕方ないと思う。 菅の根に 雪は降りつつ 消ぬがう…

無名抄

鴨長明は歌がうまいんだかうまくないんだかよくわからない人だ。 確かに探すと良い歌もある。 時雨には つれなく見えし 松の色を 降りかへてけり 今朝の白雪 無名抄に載る。 これはもとは「つれなく漏れし」だったのを俊恵が「つれなく見えし」に直したので…

続後撰集

続後撰集 だが、 西園寺入道前太政大臣というのが西園寺実氏で、 単に前太政大臣というのが若死にした九条良経であろうか。 この二人は太政大臣だから入選が多いのだろうが、非凡な歌もあるようなので、よく調べてみる必要がある。 定家がダントツに多いよう…

家康転封

秀吉が家康を東海道から関八州に転封したのは左遷であるとか、 居城を鎌倉や小田原ではなく辺鄙な江戸にしたのも秀吉の指図であるとか、 いろいろ言われているわけだ。 しかし、頼朝が鎌倉に幕府を開いて以来、 日本は近畿と関東の二箇所に拠点を置くのが常…

詠歌一体2

詠歌一体の前半部分は単に題詠の作法のようなことをうだうだ述べているだけである。 藤原清輔が「和歌一字抄」という、一字題の詠み方について書いているのに対して、 「池水半氷」のような長い具体的な題をどう詠むか。 題のすべてを詠み込むのでなく全部あ…

詠歌一体

朦朧趣味を読み返してみると、 やはり為家という人は、父定家には似ず、むしろ祖父の俊成に似て、 素直なわかりやすい歌を詠む人であったように思う。 丸谷才一は定家が好きで為家が嫌いなのだ。 だからたぶん俊成もそんなに好きではなかろう。 為氏は定家に…

敷島の道2

敷島の道の続き。 定家の「拾遺愚草」を拾い読みしてたら、 飛鳥井雅経が自分の子・教雅の歩き初めに あとならへ 思ふおもひも とほりつつ 君にかひある 敷島の道 定家かへし 敷島の 道しるき身に ならひおきつ 末とほるべき あとにまかせて 意味は分かりに…

蜀山人2

蜀山家集 全。 狂歌のみをだいたい見繕ったもののようだ。 これは便利。 弥生十二日舟にて隅田川にまかりけるに花いまだ咲かず 隅田川 さくらもまだき 咲かなくに 浮きたる心 花とこそ見れ これはまともな歌。 春の日、芝のほとりにて 春の日も ややたけしば…

近況

私の場合血圧は雰囲気とか飲酒とかにかなり影響を受けて変動するらしい。 家で酒を飲まずにいるとかなり下がるが、 酒を飲むと上がり、 健康診断を受けるときにもあがる。 ただし酒を暫く控えていると健康診断のときもやや目減りするようだ。 腹回りは91cmだ…

蜀山人

蜀山人全集を読み始めたのだが、 全五巻あり、そのどこかに狂歌がまとめて載っているわけでもない。 連歌もあれば漢詩もある。 当然のことではあるが和歌について論じている文もある。 杏園詩集の巻頭 日出扶桑海気重 青天白雪秀芙蓉 誰知五嶽三山外 別有東…

狂雲集

一生受用米銭吟 恥辱無知攪万金 勇色美尼惧混雑 陽春白雪亦哇音 狂雲真是大灯孫 鬼窟黒山何称尊 憶昔簫歌雲雨夕 風流年少倒金樽 まだ良く調べてないのだが、一休の漢詩集。 wikiによればこの中に 門松は 冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし と…

古今夷曲集

一休の和歌は「古今夷曲集」などにかなりの数採られているのだが、真作なのか。 これに採られている西行、慈円、道元、沢庵の和歌というのも同様だ。 中には松永貞徳や木下長嘯子のような普通に有名な歌人も混ざっている。 鎌倉時代の西行や道元や慈円、室町…