歴史
今の歴史教育なんて間違ったステレオタイプだらけだから、 一つ一つ丁寧に検証して、修正していかなくてはならないのだが、 そういうことをすると歴史修正主義だとか歴史の書き換えなどと、条件反射的に批判する連中がいる。 学説は常に変動する。 活発な研…
今後どのくらい宣長の連載を続けるのかわからないのだけど、 小林秀雄は60回以上、隔月で11年くらい続けたらしいんだけど、 トータル10万字くらいを一つのめどとすれば20回くらいだろうか。 小林秀雄の『本居宣長』はおもに「古事記伝」と「もののあはれ論」…
駿河国は非常に不自然な形をしている。 北から甲斐国が突き出してきて、富士川でほとんど東と西に分断されている。 歴史に残らない昔に、駿河と甲斐で、何か領土争いでもあったのだろうか。 戦国時代の武田信玄だけではなく、甲斐国は海が欲しい。 海に出よ…
ギリシャ神話というかギリシャ演劇には、親が子を生贄にする話がみられる。 アガメムノーンはイフィゲネイアをアルテミスに献げた。 他にもあるかと思いちょっと調べてみた限りではこの一例しかなかった。 旧約聖書でもアブラハムが息子イサクを神に捧げよう…
スパルタは君主制ではあったが、モナーキーではなかった。スパルタには常に王が二人いたのでモナーキーではなくディアーキーと言うべきなのである。このディアーキー状態が500年以上に渡って、ほぼ純粋な形で持続したらしいのだが、私は他に類例を知らない。…
こちらのブログを書いているということは執筆活動が一段落したということなんだけど、実はまだ修正しながらちょこちょこ書き足している。 ネアルコスはバルシネの娘(父はバルシネの最初の夫メントル)と結婚した。 この娘がなんという名であるかははっきり…
日本人で古典ギリシャ語を学んで本を書いている人は圧倒的にキリスト教徒だと思う。 というのは新約聖書がコイネーで書かれているからだ。 しかも新約聖書が書かれたころにはすでにヘレニズム世界は滅び、ローマがヨーロッパ世界を形成していた。 ヘレニズム…
そろそろもう読んでいただいても大丈夫かと思います(などとここに書くのも変だが)。 最初に書いた『エウメネス』がなぜか好評で、なぜ売れているのかわからず、調べてみたらエウメネスを主人公にした『ヒストリエ』というマンガがあった。 その後、『エウ…
『エウメネス4』は今執筆中で近いうちに出るのは、まあ、たぶん間違いない。 『エウメネス2』と『エウメネス3』は書いているうちにどんどん膨らんだので途中でグラニコスの戦いとイッソスの戦いに分けた。 今回もメガロポリスの戦いとガウガメラの戦いを分け…
『エウメネス』なんぞを書き始めて、エウメネスという人はよくわからない人なのだが、 とりあえずアリストテレスの下で学んだ学徒であったから、アレクサンドロスの遠征に秘書官として従軍した、という設定にしてみた。 それでアリストテレスを調べてみると…
僭主(τυραννος)と王(βασιλεύς)の違いはなんだろうかということをずっと考えていた。 Wikipedia の「僭主」を読んでもよくわからないと思う。 英語由来のタイラントだともっとわからない。タイラントには「暴君」という意味しかない。 これは一般化するよ…
東ローマ帝国が滅びる直前一番近かったのはキエフ公国だった。血筋が一番近いのはグルジアとかアルメニアだったかもしれないが、 近隣諸国で一番でかいのはキエフだったし、 その後継のハールィチ・ヴォルィーニ公国とかモスクワ公国とか。 ともかく東ローマ…
清和天皇と惟喬親王の扱われ方というのは良く似ている。 二人は文徳天皇の皇子で、異母兄弟なのだが、ともほぼ同じころに宮廷を追いだされて、山の中に幽閉された。 惟喬親王は貞観14年(872年)、京都の東、比叡山中の小野の里に。 清和天皇は元慶3年(879…
桓武天皇はやはり異常だ。 皇統譜を書いているとよくわかるのだ。 桓武平氏と言っても、四系統ある。 第三皇子葛原親王、第九皇子万多親王、第十皇子賀陽親王、第十二皇子仲野親王。 このうち葛原親王系から将門と貞盛が出て、 貞盛から伊勢平氏が出て、清盛…
おそらく百済人が天皇の国母となったことが主因となり、 多くの氏族が桓武に女御を入内させた。 同時にこの時期、藤原氏は天然痘の流行などの諸原因で奮わなかった。 桓武天皇で、天皇家は生物学的に多様化し、変質した。 外戚や摂関政治とは別の、大陸的な…
10月10日の産経新聞の記事に、 明治20年3月20日に開かれた高輪会議とその覚え書きらしきもの「皇室典範草庵談話要録」が出てくるのだが、 この「皇室典範草庵談話要録」というのはこれまでまったく知られてなくて謎である。 記事によれば、参加者は伊藤博文…
神社は氏子、寺は檀家という。 しかし伊勢神宮では檀家という。 この伊勢神宮の檀家を束ねるのが御師。 宣長は伊勢山田妙見町の今井田家に養子に行った。 『宣長さん』によれば、今井田家は紙商で御師。 氏子というのは村の神社があって、その村に住んでいれ…
この解説がいきなり「カイロネイアの敗報」から始まっているのだが、 私は暫くこの文章をイソクラテスが書いたのかと思って読んでしまったのが、 なんだかおかしい。 あきらかにおかしい。 読み返してみたら解説が始まっていたのだけど、 イソクラテスがデモ…
アリストテレスなのだが、 生まれ故郷のスタゲイラはともかくとして、 アタルネウス、ミュティレネ、ペッラ、アテナイなど、 マケドニアにとって重要な拠点にばかり住んでいる。 これは単なる偶然ではない。 アリストテレスはフィリッポス2世とアレクサンド…
昔、神鹿を殺すと死刑になった、といわれているのだが、ちょっと信じられない。 常識的に考えて、あり得ないことだ。 信長が神鹿を殺した者を密告させて、処刑したという記録があるそうだ。 しかしこれはおそらく、奈良の鹿を組織的に密猟した者がいて、処罰…
とはずがたりで、主人公の後深草二条が伊勢の外宮にお詣りしたとき、 神だちといふ所に、一・二の禰宜より宮人ども祗候したる、すみぞめのたもとは憚りあることと聞けば、いづくにていかにと参るべきこととも知らねば、「二の御鳥居、三には所といふへんまで…
四天王に踏まれている邪鬼だが、これは夜叉とも言い、 インドでは男はヤクシャ、女はヤクシー、もしくはヤクシニーと言う。 それで仏教が始まってしばらくの間は仏像はなかったが、バラモン教の神像はあったようだ。 釈迦が出家する(密かに城を出る)ときに…
徳川家康の母は「大」と言い、皇族ではない。 秀忠の母も、「西郷局」と言って、皇族ではない。 家光の母「江」も皇族ではない。 正室鷹司孝子は天皇家の血を引いていたに違いない、しかし実子無し。 家綱の母「楽」も普通の農民の娘。 正室は伏見宮貞清親王…
皇女、皇子、主要な関係者などほぼ書き込んだ、と思う。 ただし明治以降の皇女は一部の例外をのぞいて記してない。 幼年で死んだ人は略していることが多いが、書いている場合もある。 これからは微妙な訂正などしていこうと思う。 後西天皇の皇子・有栖川宮…
皇子や皇女、妃などをできるかぎりみな書き込んでみようと思ったのだが、 後嵯峨天皇あたりで力尽きた。 余りに複雑なので間違いもあるかと思うがそのうち直す。 Inkscape で描いているのだがだんだん重くなってきたのでレイヤー分けたりとかした。 かなり I…
ssdのhpの安いノートPCを仕事用に買ったのだが、win7だったので、 いじらないうちにwin10にアップグレードした。 ssdだと5時間くらいバッテリーもってくれるかなという期待で。 chromeブックだと安いし7時間くらい平気でもつのだが、あまりにも使いにくいの…
縦に並べた。
思うに、佐渡島に流された後に順徳院に生まれた皇子、あるいはその子孫を「宮家」 というのはなんかおかしな感じである。 誰がそんなことを言い始めたのだろうか。 佐渡島にいたはずの、順徳院の子孫は臣籍降下したかどうか不明である。 かといって親王宣下…
柳田国男『故郷七十年』の続き。 「史学への反省」という文で 日本の史学が遅れてゐることの理由の一つは、漢字を憶えることが史学に入るための困難な関門になつてゐることであると思ふのである。漢字を憶えるために苦労をするため、やつと他人が書いたもの…