不確定申告

tanaka0903

2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

タルコフスキーのソラリス

原作では中程に出てくる「バートン報告」が冒頭に持ってこられているのがきわめて興味深い。 先に、「バートン報告」こそが「ソラリス」の核であり、その前後は付け足した、などと書いたのだけど、 タルコフスキーはそれに気付いていたか、 或いはレムから直…

廃仏毀釈

明治政府が発令した神仏習合の禁止は、廃仏毀釈運動にまでエスカレートした。 神道にもある程度の多様性があり、仏教との相性もさまざまだった。 神道の中でも例えば伊勢神宮のようなご神体とか神域、 物忌みをしなくてはならない斎宮などと関係が深いところ…

重訂日本外史全 頼襄子成著 久保天随訂 東京博文館蔵版 明治43年

卷之一 源氏前記 平氏 卷之二 源氏正記 源氏上 卷之三 源氏正記 源氏下 卷之四 源氏後記 北條氏 卷之五 新田氏前記 楠氏 卷之六 新田氏正記 新田氏 卷之七 足利氏正記 足利氏上 卷之八 足利氏正記 足利氏中 卷之九 足利氏正記 足利氏下 卷之十 足利氏後記 後…

ハリウッド映画やアメリカドラマでは、よく夫婦が離婚する。 離婚した状態で物語が始まる。 或いは別居中である。 仕事はできるが夫としては頼りない男が主人公で、 ヒロインは別れた妻で、 子供は妻に取られてて、 困難を克服して夫婦はふたたび仲直りする…

ソラリス

自分で小説を書くようになると、むかし読んだ小説が違って見えてくる。 『ソラリス』を読み解くのはなかなか厄介だ。 まず原作のスタニスワフ・レムという人がややこしい。 『ソラリス』を読んだだけではよくわからん人だ。 それをアンドレイ・タルコフスキ…

じっくりやるしかない。

まあ、そんなに売れない。 しかたないことだ。しばらく放置しよう。 無料キャンペーンも考えたが、たぶん効果は無い。 ダウンロードされても積んどかれて終わりだ。 多少なりともレビューを書いてもらわなきゃ意味がないのだが、たぶん書かれないだろう。 た…

ほぼ完成した。

自分ながら、 どのくらい需要があるかまったく読めない作品になった。 普通、読者というものは、探偵・刑事物、江戸下町情緒もの、アキバ系電脳もの、 それぞれのジャンルに分かれている。 これらのてんでばらばらなものを一つにまとめてしまった。 どっちに…

潜入捜査官マリナ

最初は「潜入捜査官エリカ」というタイトルで主人公は梅ヶ谷エリカという名だったのだが、 いろいろググってると、2010年に「悪貨」という小説が出てて、 主人公が花園エリカ。 それが2014年には黒木メイサがエリカ役でドラマ化されている。 どうも潜入捜査…

食卓の賢人たち

アマゾンで買った電気時計とかリモコンとかが続けて不良品で、 返品、交換することになった。 誰かが出品してるんじゃなくてアマゾン直営。 なんかもう自分がクレーマーか何かになった気分になるし。 届いた品が動かないと精神的に消耗する。 たぶんこういう…

イソクラテス弁論集

この解説がいきなり「カイロネイアの敗報」から始まっているのだが、 私は暫くこの文章をイソクラテスが書いたのかと思って読んでしまったのが、 なんだかおかしい。 あきらかにおかしい。 読み返してみたら解説が始まっていたのだけど、 イソクラテスがデモ…

アリストテレス

アリストテレスなのだが、 生まれ故郷のスタゲイラはともかくとして、 アタルネウス、ミュティレネ、ペッラ、アテナイなど、 マケドニアにとって重要な拠点にばかり住んでいる。 これは単なる偶然ではない。 アリストテレスはフィリッポス2世とアレクサンド…

ギリシャ語訓み

ギリシャ語の読みなのだが、 ψ(psプシ)やξ(ksクシ)、或いはプトレマイオスのπτ(ptプト)のように、 或いはドイツ語のpfのように、いわゆる二重子音が普通に使われていた形跡がある。 χ(ch)、θ(th)、φ(ph) なども本来は摩擦音ではなくて、吐息の音を伴った、 …

世界から猫が消えたなら

どういう本が人によく読まれるのかということを知るために読んでみたのだけど、 まあこのくらいあざとくないといけないんだろうなと思った。 悪魔と契約して「猫を消せなくて自分が消える」という、 基本的なコンセプトはこれだけで、 コンセプトがシンプル…