不確定申告

tanaka0903

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

主有る詞(ぬしあることば)

特定の個人が創始した秀句で、歌に詠み込むのを禁じられた句。 幽斎『聞書全集』 主有る詞とは 春 かすみかねたる(藤原家隆) 今日見れば 雲も桜に うづもれて かすみかねたる みよしのの山 うつるもくもる(源具親) なにはがた かすまぬ浪も かすむなり …

日本歌学大系 別巻

久曾神 昇 編纂 1 『難後拾遺抄』源 経信/著 『綺語抄』藤原仲実/著 『和歌童蒙抄』『五代集歌枕』藤原範兼/著 2 『袖中抄』顕昭/著 『色葉和難集』 『歌語索引』 3 『万物部類倭歌抄』藤原 定家/著 『八雲御抄』順徳天皇/著 『和歌手習口伝』 4 『万葉集…

日本歌学大系

佐佐木 信綱 編纂 1 『歌経標式真本』藤原 浜成/著 『歌経標式抄本』藤原 浜成/著 『倭歌作式』喜撰/著 『和歌式(孫姫式)』孫姫/著 『石見女式』 『新撰万葉集序』菅原 道真/著 源 当時/著 『古今和歌集序』紀 貫之/著 紀 淑望/著 『新撰和歌序』…

胸焼けとじんましんは年老いた私の宿痾となってしまった。 せいぜい飲酒を減らそう。 有利子の奨学金が、とか、国立大学は学費無料に(あるいはもっと安く)、などの話があるのだが、 たとえば東大の学生は今やほとんど高学歴高収入の家庭の子であって、 そ…

伏見宮家

ssdのhpの安いノートPCを仕事用に買ったのだが、win7だったので、 いじらないうちにwin10にアップグレードした。 ssdだと5時間くらいバッテリーもってくれるかなという期待で。 chromeブックだと安いし7時間くらい平気でもつのだが、あまりにも使いにくいの…

春一番吹きたる日に酔ひて詠める

ツイッターにツイートしたのを適当に直してある。 つれづれと 行き交ふ人を ながめつつ いくさかづきを けふもかさぬる しるしなき ことを思はず しるしなき 酒だに飲まで 世を過ぐさまし おほかたの 酒てふ酒は 飲みつれど 我が世に何の 慰みはありし 浮か…

天皇の系図2

縦に並べた。

宮家

思うに、佐渡島に流された後に順徳院に生まれた皇子、あるいはその子孫を「宮家」 というのはなんかおかしな感じである。 誰がそんなことを言い始めたのだろうか。 佐渡島にいたはずの、順徳院の子孫は臣籍降下したかどうか不明である。 かといって親王宣下…

天皇の系図

最近なんどかつづけてじんましんが出たり、胸焼けしたりして、 薬も少し変えたし、体調悪いんだか、体力落ちてるんだか、ともかく健康がいろいろ不安。 胸焼けの理由はたぶんある種のマーガリンかバタークリームだろうと思う。 謎のチョコレートや謎のトルコ…

京極派の末裔2

話を整理してみると、 鎌倉末期から南北朝、室町中期までは、二条派と京極派が共存していた。 ときに一方が勅撰選者となり、またとき他方が代わった。 宣長は二条派を正風と呼び、京極派を異風と呼んだが、それは二条派の立場での見方。 正風とは為家以後、…

京極派の末裔

中根道幸は伊勢で「伊勢文芸」を研究し、そのルーツが北村季吟であることを突き止めた。 北村季吟が遺した伊勢文壇とでもいうべきものが本居宣長という歌人をはぐくんだ。 歌人宣長はやがて源氏物語を読み解き、古事記を読み解いたのである。 北村季吟は松永…

冬さらば 人は知るべし 春来むと 我は何をか 知り得べかるらむ 鶴亀の 齢は持たで いかにして ちとせの後に 名をや残さむ いかにして 人に知られむ しろかねも 黄金も玉も 我にあらなくに うつせみの 我が身はまだき 酔ひにけり わづかばかりの 金は惜しめど…

柿園

加納諸平だが、『柿園詠草』巻頭 うぐひすの 今朝鳴く声を 糸にして 霞の袖に 花ぞ縫はまし こういう歌を好む人もいるのだろうが、 私にはいかにもあざとく見える。 心して 風の残せる 一葉すら もずの羽吹きに 誘はれにけり 絵はがきの挿絵のような、安っぽ…

『宣長さん』3

45 神童にしてはならない。宣長さんが神様になってしまうとき、学問は、とまる。少なくとも伊勢の青少年の可能性は摘みとられる。 これも面白い言及である。 著者が伊勢の高校国語教師であるから、その視点から宣長はそういうふうに見るべきだということだ。…

『宣長さん』2

小林秀雄は宣長の桜に対する異様な愛着に気付いていたが、 中根道幸は、宣長が自らを「神の申し子」と信じ切っていたことによる、と断言する。 つまり、子の授からなかった宣長の父母が、吉野水分の子守明神に願掛けをしたことによって宣長を儲けたことを言…

『宣長さん』中根道幸

小林秀雄の『本居宣長』を読み返すのと平行して、宣長について書かれた本を一通り読んでいる。 子安宣邦という人が宣長の本をたくさん書いている。 どうもこの人は平田篤胤との関係で宣長を論じたいところがあるようだ。 宣長に関する本では小林秀雄と中根道…

詠歌と歌学

歌の学び有リ、それにも、歌をのみよむと、ふるき歌集物語書などを解キ明らむるとの二タやうあり 歌をよむ事をのみわざとすると、此歌学の方をむねとすると、二やうなるうちに、かの顕昭をはじめとして、今の世にいたりても、歌学のかたよろしき人は、大抵い…

宣長の初めての歌

新玉の 春来にけりな 今朝よりも かすみぞそむる ひさかたの空 宣長が19歳の時に、最初に詠んだ歌。 ちょっと検索してみると、いろんなことがわかる。 「春来にけりな」という歌は無い。 普通は「春は来にけり」と言うところだがなぜ「春来にけりな」? 花の…

村岡典嗣『本居宣長』

村岡典嗣『本居宣長』 自分の門弟たちには、どうも歌文の道を好む人が多く、自分の学問の本旨である、古学をする人のないのは、嘆かはしいことである。 それゆえに御身も、先にも言つた様に、神代の道を明らめることを専らとして、歌文といふごとき末のこと…

内在律

漢意(からごころ)とはすなわち内在律である。 時代環境や教育によって後天的に獲得した、無自覚的、無意識的に思考を束縛し規律するものだ。 第一に漢意儒意を云々。 おのれ何につけても、ひたすら此の事を言ふは、故無くみだりに、これを憎みてにはあらず…