なんか、寒そうな歌。
雲沈む谷の軒ばの雨の暮れ聞きなれぬ鳥のこゑも寂しき(進子内親王)
少し面白い。 まあ、昔はちょっと市街地を離れればもう深山幽谷みたいなもんだったろうから、 寂しいよねぇ。
霜寒き難波の葦の冬枯れに風もたまらぬ小屋の八重葺き (伏見天皇)
伏見天皇は歴代天皇の中でも自分的には御製がつまらないベスト1くらいです。 歌は多くて何か風景を詠んでいるらしいけどどれもこれもなんか夢想の中にいるようで。 もしかして実際の景色を写生するのでなくて、 古典を引用しつつ空想の世界を詠むのが高級だとかそんな時代だったのかな。
それはそうと上の「霜寒き難波の葦の冬枯れに風もたまらぬ小屋の八重葺き」 だが珍しく自然描写が迫真のリアリティというか、なんでまたこんな寒そうな歌を詠んだのだろうか。 ていうか、伏見天皇はいろいろ旅行でもしたらさぞかし面白い歌を詠んだのではなかろうか、 などと考えてしまう。
冬の日ははや暮れはててサッシより夜風吹き込む小屋の立ち飲み
ちょっと寒そうな歌を詠んでみた。