不確定申告

tanaka0903

2016-01-01から1年間の記事一覧

潜入捜査官マリナ

最初は「潜入捜査官エリカ」というタイトルで主人公は梅ヶ谷エリカという名だったのだが、 いろいろググってると、2010年に「悪貨」という小説が出てて、 主人公が花園エリカ。 それが2014年には黒木メイサがエリカ役でドラマ化されている。 どうも潜入捜査…

食卓の賢人たち

アマゾンで買った電気時計とかリモコンとかが続けて不良品で、 返品、交換することになった。 誰かが出品してるんじゃなくてアマゾン直営。 なんかもう自分がクレーマーか何かになった気分になるし。 届いた品が動かないと精神的に消耗する。 たぶんこういう…

イソクラテス弁論集

この解説がいきなり「カイロネイアの敗報」から始まっているのだが、 私は暫くこの文章をイソクラテスが書いたのかと思って読んでしまったのが、 なんだかおかしい。 あきらかにおかしい。 読み返してみたら解説が始まっていたのだけど、 イソクラテスがデモ…

アリストテレス

アリストテレスなのだが、 生まれ故郷のスタゲイラはともかくとして、 アタルネウス、ミュティレネ、ペッラ、アテナイなど、 マケドニアにとって重要な拠点にばかり住んでいる。 これは単なる偶然ではない。 アリストテレスはフィリッポス2世とアレクサンド…

ギリシャ語訓み

ギリシャ語の読みなのだが、 ψ(psプシ)やξ(ksクシ)、或いはプトレマイオスのπτ(ptプト)のように、 或いはドイツ語のpfのように、いわゆる二重子音が普通に使われていた形跡がある。 χ(ch)、θ(th)、φ(ph) なども本来は摩擦音ではなくて、吐息の音を伴った、 …

世界から猫が消えたなら

どういう本が人によく読まれるのかということを知るために読んでみたのだけど、 まあこのくらいあざとくないといけないんだろうなと思った。 悪魔と契約して「猫を消せなくて自分が消える」という、 基本的なコンセプトはこれだけで、 コンセプトがシンプル…

機動戦士ガンダム THE Origin

「機動戦士ガンダム THE Origin」なんだが、 comic-walker などで無料の試し読みが見れるので、読んでみたのだけど、 これはねえ。 安彦良和の悪いところが出てしまっているというか。 「王道の狗」「虹色のトロツキー」なんかは好きで読んだけど、 それとお…

斎藤さん アラカルト

Kindle Unlimited に反応したのは一部のコアな KDP ユーザーだけだったように思う。 多くの人々はまだその存在が意識の片隅をかすめただけなのだろうと思う。 多少売れたり読まれたりしたのは一過性だったのではないか。 一部のユーザーが読みたいものを一通…

ハルパロス

「来たか、ちょうど好い口が出来た。実はあれからいろいろ探したがどうも思わしいところがないんでね、――少し困ったんだが。とうとう旨うまい口を見附めっけた。飯場の帳附ちょうつけだがね。こりゃ無ければ、なくっても済む。現に今までは婆さんがやってた…

うまい食い物が食いたいのではない。

Kindle Unlimited でいろんな雑誌を見ているのだが、 別に私はうまい料理屋を知りたいわけでもないし、うまい酒を飲ましてもらいたいわけでもないのだ。 うまいラーメン屋とかには何の興味もない。 うまい料理を食えばそりゃうまいだろうが、五十過ぎて食べ…

ネタバレはあります。

CGや特撮がしょぼいのはシャレもあるだろうから、そこは批判しないようにしようと思ってたが、 だいたいは良かった。 それなりにきちんとしている。 この映画のCGをハリウッド映画なんかと比較して叩くとかむなしいだろ。 ただ、いろんな路線の電車に爆弾積…

摂政

日本では、摂政というのはずっと天皇の外戚のことだった。 具体的には藤原氏のことだった。 昭和天皇が即位する前に摂政宮となったのは例外であった。 藤原氏が摂政である場合、藤原氏は天皇家の祭祀まではやらない。 藤原氏には藤原氏の氏長者がいて、藤原…

戦後七十年という大きな節目を過ぎ、二年後には、平成三十年を迎えます。 私も八十を越え、体力の面などから様々な制約を覚えることもあり、ここ数年、天皇としての自らの歩みを振り返るとともに、この先の自分の在り方や務めにつき、思いを致すようになりま…

三島由紀夫が復活する

小室直樹「三島由紀夫が復活する」の中に 坊城俊民 「焔の幻影 回想三島由紀夫」の次のくだりが引用されている。 「坊城さん、ぼくは五十になったら、定家を書こうと思います」 「そう。俊成が死ぬとき、定家は何とか口実を設けて、俊成のところへ泊らないよ…

オリンピック

アリアッノスなんか見てると、 神前に犠牲を捧げて、体育の捧げ物とか音楽の捧げ物とか、競技などを催すのだけど、 これが近代オリンピックのひな形なのだろう。 この、古代ギリシャにおける、 神に捧げる体育競技というイメージと、 今のオリンピックはほぼ…

αλέξανδρος φιλίππου μακεδονων

Alexandros Philippou Makedonon、 フィリッポスの子アレクサンドロス、マケドニア王の。 Alexandros は単数主格。 Philippou は複数属格。 Makedonon は複数属格。 「エウメネス1」でアマストリナという名で出てくる女性の名は英語表記では Amastrine、Amas…

小説の体裁

twitter の自己紹介に「小説のようなもの」をKDPで出版してます、 などと書いてたのだが、 こんど出す「エウメネス2」と「エウメネス3」に関しては、 自分の作品ながら「小説のようなもの」呼ばわりするのは変な気がした。 失礼な気もする。 それで若干自己…

エウメネス2 ― イッソスの戦い ―

最初は「エウメネス2」か「イッソスの戦い」かどちらにしようか迷ったが、 結局間をとって「エウメネス2 ― イッソスの戦い ―」とした。 図版無し90枚くらいのはずが、図版あり225枚くらいになった。 かなりの大作だ。 最終的には250枚くらいになるだろうと…

amazon.co.jp ではなく、 amazon.com や amazon.fr で読んでもらっている人が、 もちろんそんなに多くはないが、 いるらしく、 非常に光栄だ。 特にびっくりしたのは、海外の人で、 内親王遼子をリリースした直後にオーナーズライブラリーで読破した人がいる…

惨敗ですよ、惨敗。

5日間の無料キャンペーンの途中だが、もう打ち切っても良いんじゃないかってくらい、 ダウンロードが少ない。 やはり、当初の予定通り、特務内親王遼子3はマンガで出すべきだった。 マンガで出して多少話題性が出れば、そこで小説で完結編を書けばよかった…

特務内親王遼子

特務内親王(完結編)は無事出版されました。 まだ多少手直しするかもしれませんが、読もうと思えばもう読めます。 400字原稿用紙(一太郎計算)で言うと200枚、Kindle換算で118ページなので、 「エウメネス」や「巨鐘を撞く者」「将軍家の仲人」などよりは…

特務内親王遼子完結編

もう文章はほぼ書き終えた。 あとはどのくらい文章に厚みをつけるか、挿絵を増やすかだが、 結局、どんなに頑張っても、小説なんてものは読んでもらえないんだってふうに近頃は思えてきた。 ヨハンナ・シュピリに関して言えば、彼女のハイジ以外の作品を読ん…

「ヨハンナ・シュピリ初期作品集」だが、 相変わらずアマゾンではまったく売れていない。 だんだん中古が値崩れしてきているがそれでも売れない。 ところが紀伊國屋書店やツタヤのオンラインショップではときどき在庫切れしたり入荷したりしているから、 多…

ハイジのこどもたち

シャルル・トリッテン著「ハイジのこどもたち」を読んでいるのだが、 アルムおじさんの名はトビアス・ハイムというらしい。 なるほど、アルムおじさんの息子の名前はトビアスだから、 その父の名もトビアスである可能性は高い。 トビアス・ハイムはオースト…

堅信礼の贈り物

ヨハンナ・シュピリ処女作出版の経緯についてはこちらの記事に詳しく記されている。 Johanna Spyri und Bremen: ein Beitrag zu den schweizerisch-hansestädtischen Literaturbeziehungen und zu den schriftstellerischen Anfängen der "Heidi"- Autorin …

新撰和歌2

「新撰和歌」みてるとけっこうわけのわからない歌とか、あまり面白くない歌も含まれている。 わけのわからない歌を「古今集」などで確かめてみると、 貫之本人のせいか途中で写した人のせいかは知らないが、間違っているものも多い。 「古今集」に比べれば「…

新撰和歌 巻第四 恋・雑 荓百六十首 (2/2)

281 おもふどち まとゐせるよの からにしき たたまくをしき ものにざりける 282 人はいさ 我はなき名の をしければ むかしもいまも しらずとをいはむ 283 わが身から うき名のかはと ながれつつ 人のためさへ かなしかるらむ 284 あまぐもの よそにも人の な…

紀淑望

古今251 「秋の歌合しける時によめる」または新撰和歌12。 紅葉せぬ ときはの山は ふくかぜの おとにや秋を ききわたるらむ 和漢朗詠集巻頭。 逐吹潛開、不待芳菲之候。 迎春乍変、将希雨露之恩。 内宴進花賦 五言でも七言でもない。なんだこれは。 吹(かぜ…

新撰和歌 巻第四 恋・雑 荓百六十首 (1/2)

202 しのぶれば くるしきものを 人しれず 思ふてふこと たれにかたらむ 古今519。題知らず、読み人知らず。 203 人しれず おもふこころは 春がすみ たちいでてきみが めにも見えなむ 古今999 「寛平御時歌たてまつりけるついてにたてまつりける」 藤原勝臣 2…

新撰和歌 巻第三 別・旅 荓二十首

181 たちかへり 稲葉の山の みねにおふる まつとしきかば 今かへりこむ 古今365、題知らず、行平 182 あまのはら ふりさけみれば かすがなる みかさの山に いでし月かも 古今406、「もろこしにて月を見てよみける」「この歌は、むかしなかまろをもろこしにも…