不確定申告

tanaka0903

2016-01-18から1日間の記事一覧

短篇小説講義

筒井康隆の『短篇小説講義』だが、 私が最近読んだ「小説の書き方」の本の中では一番わかりやすくて面白かった。 小説の新人賞というのは最近ではみなだいたい短篇であって、 それはつまり応募者がたくさんいるから、 あんまり長いの書いてこられたら迷惑だ…

内在律

筒井康隆の『短篇小説講義』p. 10 小説とは、何を、どのように書いてもよい自由な文学形式である。 小説 == novel とは何か自由なもの、新しいもの、 それまでの戯曲や詩などの文芸形式を呪縛していた「外在律」に縛られない文芸形式だと、 筒井康隆は断言す…

擬人化

『文学部唯野教授』 p. 101 この人は「海霧(ガス)の擬人化というあざとい手法」などと書いているところから、海霧(ガス)の擬人化ということだけはわかっていて、それがわかったとたん、それに感情移入することをやめちゃったの。「あざとい手法だ」と思…

文学部唯野教授4

31 批評は小説を切りきざんで分析したりしちゃいけない。まずどっぷりと思う存分、詩的体験に身を浸しなさい。味わいなさい 『されば、緒の言は、その然云フ本の意を考へんよりは、古人の用ひたる所を、よく考へて、云々の言は、云々の意に、用ひたりといふ…

文学部唯野教授3

『文学部唯野教授』を読み返してみようと思ったのは、 『短編小説講義』を読んでみて、すごくわかりやすかったからだ。 やはり筒井康隆という人は他の人に比べるとはるかに深く良く理解しており、 またわかりやすく説明できる人だなと思った。 『文学部唯野…