不確定申告

tanaka0903

2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

古歌

われひとりもの思ふとも思はれずとも思はれずもの思ふ身は へんてこな歌を詠んでいたものだな。 はかはかと部屋片付けて暑さのみいかにもえせで過ぐすよはかな エアコンなんてなかったんだな。 「はかはかと」は「はかばかし」からの連想だろうが、造語だな…

みよしののよし野の山の山さくら花

ときしもあれなどかは花の咲くをりにかくも嵐ははげしかるらむ とでも言いたいくらいに風の強い日。 電車もバスも乱れまくり。 それはそうと、 だいたい、これでもかこれでもかとばかりにやたらに桜が咲いているのはたいていソメイヨシノであり、 おそらくは…

秋成と蘆庵

秋成 山に入る人のためしはならはねど憂き世のあるにまどひてぞ来し 蘆庵 我も世にまどひて入りし山住みよいざ身の憂さをともに語らむ なかなか良いやりとり。 なにがしの孝子がまづしくておやにつかふることの心にもまかせぬよし歎きたるを、 なぐさめて言…

景樹の歌

しづのをがうつや荒田のあらためて作るにはあらずかへす道なり 「荒田」と「あらためて」がかけてあり、田の縁語として「かへす」が使われている。 和歌の道を新しく一から作ろうというのではなく、 いにしえに返すという意味であろう。 ちなみに「たがやす…

子規の和歌

子規以前の短歌は堂上和歌。庶民は関知しないもので、一部の階級のものであった和歌を一般の人のために引き下ろした などといわれているが、 契沖も賀茂真淵も上田秋成も堂上ではない。 堂上家の門人にはなってないから、いわゆる地下(じげ)だ。 田安宗武…

俳句と主・副・控

生け花の基本は主・副・控の三点配置であることはよく知られており、 ほかにも日本庭園の造園技法で立木や庭石や池の配置にもこの三点配置ということが応用されているらしい。 どうやら絵画などを含めて近世の日本美術全般にわたってこの「主・副・控」配置…

新類題和歌集

ふーむ。 霊元天皇も後水尾天皇に続いて「新類題和歌集」という勅撰和歌集を編纂させている。 21代の勅撰和歌集から通算で数えれば、 22代が後水尾天皇の「類題和歌集」(1703年)、 23代が霊元天皇の「新類題和歌集」(17??年)、 となる。 歌集のこと 参考:吉…

風邪気味

寝覚めして起き出でもせでつらつらときのふのことを思ひ出だしつ 送別会ということを いくたりかまたあひも見む思ふどちつどひて人を送り出だせば 岩波書店には近世和歌集と近世歌文集(上・下)の二つがある。 ややまぎらわしい。 しかも内容が一部かぶってる…

後鳥羽天皇はどうすれば北条氏に勝てたか

後醍醐天皇の例を見るまでもなく、 後鳥羽上皇の時代にはまだ、天皇や上皇が軍事力を掌握し動員することは不可能ではなかった。 保元の乱は、崇徳上皇と後白河天皇の間の権力闘争だったが、 この時代までは確かに、軍事力を動かす権限は、天皇か上皇か或いは…