不確定申告

tanaka0903

2010-04-02から1日間の記事一覧

狂歌

いきつけの店に寄らむと思へどもいつもと同じ今日のおすすめ ひどい歌だな。 我が詩情はもはや枯れた。 はなみつつねびえやしけむかぜをいたみせきもとめあへぬながれなりけり 寝冷えして風邪を引き鼻水や咳がとまらないという意味。ひどい。これはひどい。 …

一番初期に詠んだ歌

たまたま当時の日記が残っていたので漁ってみる。 20才の3月13日。 久しぶりにこたつを出してあたりつつ松本伊代の歌など聴けり つれづれにうるせいやつらに鉛筆で塗り絵をしつつ春の日は過ぐ 金のない学生なればやきそばの三食分を晩飯に食ふ リプトンとト…

山形赤湯温泉合宿免許

大学三年生の夏。22才。青春だなあ。車と中免の同時教習だった。 ふかきよりふかき思ひに入りにけり今ひとたびと求むるにより いねし間に町に夕立はふりにけりよひの祭りを清むるごとく 花も実もあらで畑におふる木をつくづく見れば桜なりけり 思ふさまに林…

古歌

われひとりもの思ふとも思はれずとも思はれずもの思ふ身は へんてこな歌を詠んでいたものだな。 はかはかと部屋片付けて暑さのみいかにもえせで過ぐすよはかな エアコンなんてなかったんだな。 「はかはかと」は「はかばかし」からの連想だろうが、造語だな…

みよしののよし野の山の山さくら花

ときしもあれなどかは花の咲くをりにかくも嵐ははげしかるらむ とでも言いたいくらいに風の強い日。 電車もバスも乱れまくり。 それはそうと、 だいたい、これでもかこれでもかとばかりにやたらに桜が咲いているのはたいていソメイヨシノであり、 おそらくは…

秋成と蘆庵

秋成 山に入る人のためしはならはねど憂き世のあるにまどひてぞ来し 蘆庵 我も世にまどひて入りし山住みよいざ身の憂さをともに語らむ なかなか良いやりとり。 なにがしの孝子がまづしくておやにつかふることの心にもまかせぬよし歎きたるを、 なぐさめて言…

景樹の歌

しづのをがうつや荒田のあらためて作るにはあらずかへす道なり 「荒田」と「あらためて」がかけてあり、田の縁語として「かへす」が使われている。 和歌の道を新しく一から作ろうというのではなく、 いにしえに返すという意味であろう。 ちなみに「たがやす…

子規の和歌

子規以前の短歌は堂上和歌。庶民は関知しないもので、一部の階級のものであった和歌を一般の人のために引き下ろした などといわれているが、 契沖も賀茂真淵も上田秋成も堂上ではない。 堂上家の門人にはなってないから、いわゆる地下(じげ)だ。 田安宗武…

俳句と主・副・控

生け花の基本は主・副・控の三点配置であることはよく知られており、 ほかにも日本庭園の造園技法で立木や庭石や池の配置にもこの三点配置ということが応用されているらしい。 どうやら絵画などを含めて近世の日本美術全般にわたってこの「主・副・控」配置…