不確定申告

tanaka0903

山抜け

葉山嘉樹『山抜け』を読む。青空文庫には収録されてないようだ。 ググっても、ほとんど何の情報もない。 しかし、これは面白い。 ごく短い、短編。 木曽路の貧しい山村で、小学一年生になった女の子の家が、彼女が小学校へ行っている間に、山崩れで流され、孤児になってしまうという、 ただそれだけの話。 うーん、今、この時期に読んだから身につまされたのだろうか。 短編集の中でたまたまこれを最初に読んだ。 タイトルからして、何か、炭坑夫が山を脱走する話かと思ったが、山抜けとはつまり、山崩れのことなのだった。