不確定申告

tanaka0903

六帖詠草

蘆庵の六帖詠草を読み始めたが、 ほんとうにただのただごと歌もたくさん混じっていて、 しかも詞書きが長いのが多く、中にはもう延々と長いのもある。 眠気を催すほどだ。 どれをというのではないが、

うづまさにあるほど、夕つかた風吹き荒れて、高き木の枝折れ、瓦も散りて、いとすさまじき暮れ

瓦さへ 木の葉と散りて ふる寺の 野分けの風に またや荒れなむ

あるいは

太秦に住む頃、ほととぎすのひねもす鳴くをりから、京より文おこせたるかへりごとに

ほととぎす 声の袋に 入れられば けふの使ひの つてにやらまし

あるいは

岡崎に移りてのち、隣に人の笑ふを聞きて

何事を 笑ふと我は 知らねども 泣く声よりは 聞き良かりけり

どれもこれも、ああ、そうですね、としか言いようがないわな。