マルコ福音書
マルコ福音書は最初に13章までが書かれたのだという。 つまり受難の前まで。 さらに受難の章14,15が書かれた。 復活について書かれた16章目は、もともとマルコには含まれていなかったという。
ということはだ、マルコの最初の形は、冒頭ヨハネの話がちょっと出てくるが、 いきなりイエスのガリラヤ布教の話に移る。 そしてほとんどがガリラヤでの布教活動の記述の列挙で終わる、ということだ。 つまり、マルコ福音書というのはもともとは「イエスのガリラヤ布教伝」 というものだったらしいのだ。
「イエスのガリラヤ布教伝」というテクストがまずあって、 これに若干加筆してマルコとなり、 また「ガリラヤ布教伝」または「マルコ」を参考にして「マタイ」と「ルカ」が出来た、ということらしい。
「マタイ」が現在の新約聖書の冒頭に配置されているのは、「マタイ」がダビデからイエスまでの系譜やら、 イエスの誕生などを時系列で丁寧にまとめているからだろう。