不確定申告

tanaka0903

秋成

秋成の擬古文は、宣長のような堅苦しさもなく、なめらかですばらしい。

みかどに立てば、世をまつりごち、庵のどかに住みなしては、あまねく病に験ある薬を舐めわきて、 惻隠とかの心をいたせしとや。

「まつりごち」は「まつりごと」を活用させた語だが、源氏物語に出る。 「あまねく病にしるしある薬」とは酒のことであるらしい。 なんかしびれるな、こういうのを美文というのだろう。 やはり秋成はちゃんと読まねばならぬ。 馬琴とか春水とか京伝とかは差し置いてまず読まねばならぬ。 秋成は文法とか仮名遣いなどがやや乱調なのだが、そこもまた彼の味か。 秋成と宣長の長所を合わせれば完璧な擬古文ができあがるだろう。 源氏物語の文体を現代にそのまま復活させることはできない。 秋成や宣長の文体は近世なので、なんとか現代風にアレンジすれば、今でも使い物になるんじゃないか。 そのうちこのブログでも実践してみるか(笑)

それはそうと、 しばらく酒を飲まずにいると低血圧になるようだ。 血圧計で測ってみてもそうだし、 朝寝起きが悪くなるし、 立ちくらみもする。 おそらくついでにコレステロール値も下がるのではないか。 毎日何キロも歩いてみたり、断食まがいのことをしてみても、あまり効果がなく、 結局酒をやめれば体調が良くなるということか。

血圧高い方が寝覚めも良いし活発に動けるが早死にする。 低血圧なくらいな方が長生きする。

まあこれまで人の何倍も酒を飲んできたから、 そろそろ週に一度たしなむ程度にするのもよかろうか。 このへんで酒池肉林 とか言ってるのを見るとうらやましくもあるが。