不確定申告

tanaka0903

2009-12-25から1日間の記事一覧

新勅撰和歌集・岩波文庫版

戦後の版だけあって校訂・解題ともに至れりつくせり。 歌は、なんとも退屈で眠くなる。 藤原定家一人で選定していて、勅撰を指示した後堀河上皇も完成前に死去しており、 いったいぜんたいどういう目的でどういう基準で選んだのか。 ていうか、「新勅撰」と…

治天2

いろいろ検索してみたが、平家物語には出てこない。 吾妻鏡にも出てこない。 玉葉はデジタルデータが(一部しか)ないので検索できない。 源平盛衰記には何ヶ所か出てくる。 (後白河)法皇は百王七十七代の帝、鳥羽院第三の御子雅仁親王とぞ申しし。治天僅に三…

治天

どうも「治天」という用語は太平記辺りに由来するらしい。 巻 第五 大塔宮熊野落事: 「宮誠に嬉しげに打ち笑はせ給ひて、「則祐が忠は孟施舎が義を守り、平賀が智は陳丞相が謀を得、義光が勇は北宮黝が勢ひを凌げり。此の三傑を以て、我盍ぞ治天下や。」と被…

勅撰和歌集その2

新古今和歌集をざっと読んでみて思ったのだが、 勅撰和歌集を編纂するには、 まず勅撰を言い出す天皇か上皇、 和歌を愛好する近しい皇族数名、 その中の一人か二人は非常に優れた歌人、 後は勅撰・編纂作業を任せうる数名の公家、 これらの条件が揃わないと…

後白河院御製

惜しめども散り果てぬれば桜花いまはこずゑを眺むばかりぞ これはひどい。 後白河天皇は歌が下手だったそうだが、なんちゅうか、即物的過ぎる。 今様が好きだったのね。 花は散りその色となく眺めればむなしき空にはるさめぞふる (式子内親王) ほら。全然違…