不確定申告

tanaka0903

皇室は日本の役に立たない

石原慎太郎、衝撃発言「皇室は日本の役に立たない」「皇居にお辞儀するのはバカ」 によれば、石原慎太郎

皇室は無責任極まるものだし、日本になんの役にも立たなかった。

石原氏は戦時中、父親から「天皇陛下がいるから皇居に向かって頭を下げろ」と言われた際、「姿も見えないのに遠くからみんなお辞儀する。バカじゃないか、と思ったね」と語っている。

などと発言しているそうだが、 特に驚くに当たらない。 全然衝撃ではない。 むしろ日本の歴史をきちんと学んだ結果だと思う。 政治家は歴史を知り、冷徹でなくてはならないが、 石原慎太郎はそのうえに正直だというだけだ。

私もつい最近 皇族をなぜ敬わなくてはならないのか、 なぜ敬わなくてもよいのかという問題は、 自明ではない。 と書いたばかりだった。 無批判に皇室を敬うのは左翼に利するだけだ。

幕末維新で天皇が必要とされたのは、日本が分権社会で、 藩がばらばらに人民を治めていたからだが、 同じことはイタリアとドイツにも言えた。 小国が分立していてイギリスやフランス、オーストリア、ロシアなどの大国に対して不利。 産業革命が有効に機能するには大きな国内市場と強力な中央政府が必要で、 そのためにはイタリア人はイタリアという国を、 ドイツ人はドイツという国民国家を必要とした。 国家統一のためイタリア王ドイツ王というものを必要とした。 イタリアもドイツも日本より先に国民国家に移行していた。 小国分裂状態だった日本がイタリアやドイツをまねしたのは当たり前であり、 その際日本人全体の君主として天皇が必要だった。

しかしながら今やイタリア王ドイツ王もいない。 近代国家の君主としてのイタリア王ドイツ王は、もはや必要では無く、 共和国になればそれで足りるからである。

イタリア王といってももとをたどればサヴォイア公であり、ドイツ王といってもプロイセン公兼ブランデンブルク辺境伯である。 ヨーロッパの一諸侯に過ぎない。イタリア全土、ドイツ全土に君臨していたわけではない。 そこが天皇とは違う。 近代君主としての役割を終えた今、天皇はどうあるべきかということになるが、 その答えはやはり自明ではない。 石原慎太郎ホリエモンのようにもう要らないとは私は考えたくない。