不確定申告

tanaka0903

1両の価値

米は1合で約150g、 1升では約1.5kgとなる。 1俵は35升なので52.5kg。

今時だいたい10kgの普通の米が4000円も出せば買える。 となると1俵で20000円くらいとなる。

新井白石の時代には1俵が37両であった。 37両 = 2万円となる。 1両がわずかに540円。 これは今の感覚で言えばずいぶんと安い。 下級の御家人は扶持米が一年に300俵くらいだったらしい。 すると年収は600万円となる。 これは割とわかりやすい。 つまり、新井白石の時代には、金は今よりずっと価値が低かったということか。

いつからか、義賊になった鼠小僧次郎吉 など読んでいると、幕末には1両で約1俵だというから、 つまり、金貨の価値が37倍にもなったことになる。 理由はよくわからんが、元禄までは金が国内ではめちゃくちゃ取れた。 それで金が余った。 それから金を輸出するようになり、産出量も減ってきた。 そこで金の価値が暴騰した。 逆に米の生産量は干拓や埋め立てなどでだいぶ増えていた。

というようなことではなかろうか。 同じ江戸時代でも百年経てば物価もだいぶ変わりますわな。