不確定申告

tanaka0903

2011-08-22から1日間の記事一覧

勝海舟の和歌

八田に歌を見てもらふと、少しも直さなかったよ。アナタ方のは別だからと言ふた。然し、一字二字の所を、これではかういふ意味になります、と言はれると、実に一言もないネ。それから高崎正風に見せると、じきに、コレがいけぬ、アレがいけぬと言ふて、直す…

感を書す二首

『勝海舟全集20 海舟語録』を読んでいる。これには和歌集と漢詩集もついている。 勝海舟の全ての和歌と漢詩が収録されているとはとても思えないが、多少役には立つ。 勝海舟は、文久3(1864)年11月10日に軍艦奉行を罷免されてから、慶応4(1868)年1月17日…

寂室元光

寂室元光という人の漢詩がけっこうしびれる。 もっと他にはないのだろうか。 不求名利不憂貧 名利を求めず、貧を憂へず 隠処山深遠俗塵 隠処は山深く、俗塵に遠し 歳晩天寒誰是友 歳晩天寒く、誰か是れ友なる 梅花帯月一枝新 梅花月を帯び、一枝新たなり 風…

鉤月

道元の山居という漢詩は日本の文芸史の中では割と有名な詩らしく、 少なくとも決して珍しい詩のたぐいではなくて、 北川博邦『墨場必携日本漢詩選』、猪口篤志『日本漢詩鑑賞辞典』などに掲載されている。 「墨場」というのは初めて知ったが、文人たちが集ま…