不確定申告

tanaka0903

2010-02-28から1日間の記事一覧

達磨歌

冷泉為人「冷泉家・蔵番ものがたり」を読む。 藤原俊成・定家から続く冷泉家当主が書いた本。重い。 冷泉家は天皇が東京に遷都しても京都に残り続けたのだと言う。 定家の歌は当時「新儀・非拠・達磨歌」と批判されたという。 達磨とはつまりは禅宗の創始者…

神武天皇のひげ

ふと思ったのだが、 昔ひげを生やしていたとき君のひげは神武天皇のようだなといわれたことがあった。 あんたは神武天皇見たことあるんかい、と思ったのだが、 もちろん神武天皇を見た人はいるわけもないし、当時の絵画が残っているわけでもない。 そんなも…

広尾

ふと思ったのだが、明治天皇御製: 武蔵野の昔おぼえてはなすすき広尾の原にしげりあひたる かぎりなく見ゆる広尾のすすき原市にまぢかき所ともなし この広尾のすすきの原というのは、 明治のころ広尾に広いすすきの原野が残っていたというのではなくて、 い…

鎌倉百人一首

尾崎左永子「「鎌倉百人一首」を歩く」を読む。 北条泰時: 年へたる鶴の岡べの柳原青みにけりな春のしるしに 藤原長清撰「夫木和歌抄」というものに採られたものと言う。 宗尊親王: 十年あまり五年までに住みなれてなほ忘られぬ鎌倉の里

日本史百人一首

渡辺昇一「日本史百人一首」。 平凡な構成。 北条泰時: 事しげき世のならひこそものうけれ花の散るらむ春も知られず いやあ。京都で訴訟に忙殺されていたきまじめな泰時の姿が目に浮かぶような良くできた歌だけど、 本人が詠んだ歌じゃないよな。 太田道灌以…

私撰武家百人一首

竹村紘一「士魂よ永遠に 私撰武家百人一首」を読む。 徳川慶喜 とりわきていふべきふしはあらねどもただおもしろくけふもくらしつ なんだか良い味出してるなあ。 佐久間象山 みちのくのそとなる蝦夷のそとを漕ぐふねより遠くものをこそ思へ なかなか面白い。…

俵万智

俵万智「短歌をよむ」を読む。 いきなり俵万智という歌人が生まれたのではなく、 佐佐木幸綱、他、村木道彦などの影響の下にできたのだろうなぁと、 まあだいたい自分の中では納得がいった。

無名武士の歌

相変わらず「武人万葉集」。 西郷隆盛とか赤穂浪士とか、或いは新撰組の有名人らの歌には後世の偽作もまざろうが、 西南戦争や彰義隊の比較的無名な人たちの歌にわざわざ偽作が混ざる可能性は低いと思うので、 おそらく真作だと思うのだが、なかなか身につま…