不確定申告

tanaka0903

2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

実朝・鎌倉の歌。

鶴の岡あふぎて見れば嶺の松こずゑはるかに雪ぞつもれる 八幡山こだかき松にゐるたづの羽しろたへにみ雪降るらし 八幡山こだかき松の種しあれば千とせののちも絶えじとぞ思ふ 鶴の岡、八幡山はいずれも鶴岡八幡宮のこと。 かみつ毛の勢多の赤城の神やしろ大…

実朝・温泉の歌。

伊豆国山の南に出づる湯のはやきは神のしるしなりけり 都より辰巳に当たり出で湯あり名はあづま路のあつ海といふ わたつうみの中にむかひていづる湯のいづの御山とむべもいひけり はしる湯の神とはむべぞ言ひけらしはやきしるしのあればなりけり 温泉の歌を…

実朝・海辺の歌。

磯の松幾久さにかなりぬらむいたく木高き風の音かな 降り積もる雪踏む磯の浜千鳥浪にしほれて夜半に鳴くなり みさごゐる磯辺に立てるむろの木の枝もたわわに雪ぞ積もれる 大海の磯もとどろによする浪われてくだけて裂けて散るかも 世の中は常にもがもな渚こ…

五月雨の頃

和歌データベースで「さみたれのころ」で検索かけて驚いたのだが、486件もある。 極めて好んで用いられたフレーズなのだ。 下草ははずゑばかりになりにけり浮田の森の五月雨の頃 藤原俊成 降りそめていくかになりぬ鈴香川八十瀬も知らぬ五月雨の頃 藤原俊成 …

実朝

とにかくにあればありける世にしあれば無しとてもなき世をもふるかも あふひ草かづらにかけてちはやぶる賀茂の祭を練るや誰か子ぞ 八百よろづよもの神たちあつまれり高天の原にきき高くして 神風やあさひの宮の宮うつしかげのどかなる世にこそありけれ 端垣…

新勅撰・恋五

冬の夜の雪と積もれるおもひをば言はねど空に知りやしぬらむ 村上天皇 返し 冬の夜の寝覚めに今は起きてみむ積もれるゆきの数を頼まば 更衣正妃

ニートっぽい歌。

とどめばや流れて早き年波のよどまぬ水はしがらみもなし 道助親王 春や来る花や咲くとも知らざりき谷の底なるむもれ木の身は 和泉式部 春やいにし秋やは来らむおぼつかなかげの朽ち木と世を過ぐす身は 紀貫之 数ならば春を知らましみ山木の深くや谷にむもれ…